第2回 足趾の変形や痛みは歩行スタイルと荷重移動ラインで起きる

足指の外反母趾や内反小趾、浮指、ハンマートウ、各種の角質など、大半の原因は骨格形状とその運動特性からの歩き方から起こっています。その為、素足で生活している原住民にも遺伝的に起きている現象です。

然し、現代人の足病の最大の原因は履物にあります。フィット感を高める為の構造から起きる弛緩ファッション性からのスマートな履物を愛用する事による足指の変形が現れています。

本来は健康事業従事者等による健康生活に向けた歩行スタイルの改善理想的な履物をアドバイスすることが大切なのですが、現状では残念ながら理解されている方々が少なく、誤った構造の履物やその履物から結果的に始まった歩行スタイル(踵からの着地、姿勢良く、大股で歩く)を人間の特性であるかのように常識化して、医師や医療従事者や履物取扱い従業員まで理想論として話しているのが実際です。

勿論、この方々の大半が足部解剖学や物理、履物の歴史や履物の構造から起きる人間の運動特性の変化など知る由もなく、単純にビジネス上の説明として習い行っている状況です。

足部骨格の意味合いや運動を理解した上で荷重がどの様に負荷を掛けて、次の運動に繋げられているのかが解れば誤った構造の靴によって始まった踵着地による歩行が危険な運動である事は目に見えています

足趾の変形や痛みを解消する為の理想の歩行は、足踏みの要領で、常に重心の真下で爪先側からの着地で脚部が伸展された状態で移動が行われしている事が重要です。

爪先側からの着地で足部に乗った重心は、足部の踏み蹴り運動によって骨盤が前に移動して次の足がまた同様に重心の下に着地する運動が継続します。

イメージは竹馬です。重心の移動と共に竹を操り。倒れない位置に竹の下部を移動します。先に竹の下部が前に行き着地する事はあり得ません常に重心移動と共に重心の下に竹の下部が入っています

人間も同様で足元の基底面が先に移動して重心が乗って行くのではなく、重心の移動があり、足部の基底面が着地するという、当たり前の動物的な原理が本来の歩行です。

この事により足部の伸展筋が使われる状況下で、爪先側から基底面に入った重心は基底面を真っ直ぐに追い越して前に移動します。

この事から爪先の内向きや外向きによる歩行が意識的に無くなり、重心の内向きや外向きによる移動が無くなる為に、足趾の疾病がストレートな歩行により改善されるという事です。