2020コラム 第10回 内股・外股の原因と改善指導
内股・外股は骨盤の前後傾と骨盤前部の開閉から股関節の位置と方向が変化し、姿勢が固定した事により起きている脚部の動きです。
内股・外股は骨盤の前後傾と骨盤前部の開閉には坐骨の影響が大きく関係しています。
左右の坐骨の位置や開閉により、脚部の運動や上体の姿勢にも影響しています。
例 左右の坐骨が閉じる = 骨盤後傾 = 上体前弯(猫背)
左右の坐骨が開く = 骨盤前傾 = 上体背屈(反り腰)
座位時の座り方によっても、土台としての骨盤が形作られている事から、座位時の坐骨をベースに骨盤位置の前後調整や左右坐骨の開閉調整・左右骨盤の傾斜調整を行い、適正な股関節位置や方向を求める事で、内股・外股といった脚部の動きを改善していく事が可能となります。
適正な骨盤位置や角度を無意識に調整して継続させるには、坐骨調整シート「楽座衛門」が有効です。重力の力を活用して、継続的な骨盤位置や骨盤の傾斜から腰椎の鉛直方向への向きを築く事で、姿勢改善と共に脚部の運動方向の改善も行うことが出来ます。
椅子でも、畳やフロアーでも「楽座衛門」は使用できますが、脚部の内外への向き調整の為に骨盤の位置や向きを築くには椅子での姿勢改善が有効です。
適正な骨盤とは、「楽座衛門」の厚み部分を左右どちらかの安定した位置にセットして座ります。その後、両脚を股関節幅程度に真っ直ぐ正面に向けて爪先を平行にセットします。
脚部をセットした段階で、脚部はそのままに少し深く座り直します。この動作を行うことで、正面を向いた脚部対しての違和感のない坐骨の前後位置や骨盤の開閉が適正に調整されます。
この骨盤位置や角度、上体の姿勢を維持したまま、立位に導く事で、適正な立位を築くことが出来ます。座位からそのまま立ち上がっても、元の姿勢に直ぐに戻ってしまいます。
ここで、必要となるのが、三点バランス保持理論によるB-TRインソールになります。
座位から立ち上がる時にB-TR上に立ち上がる事で、鉛直方向への骨盤位置や脚部の向きに違和感がなく、そのままの骨盤で立ち上がる事が出来ます。
座位で骨盤を築いて、その骨盤の前後位置や前後傾角度を記憶させていく事で、安定した姿勢と共に、内股・外股の改善が可能となります。更に、歩行時には爪先側から着地する事をお勧めします。身体の張りを早く築く事で、継続的な姿勢維持が可能となるからです。