第10回 「第二の心臓」「第三の心臓」
私の研究の中でも、この手足の筋運動が姿勢保持に大きく関わり、循環機能を促進していると確信しています。私の開発したB-TRを使用した様々な姿勢保持実験で、足元が安定することで、握力計や背筋計の測定数値が力強く変化するという結果も出ています。
更には、ふくらはぎや前腕の筋肉を圧迫すると姿勢保持力が一気に低下することも確認できています。姿勢保持実験では、誰でも足部の安定と今まで感じたことが無い程の体幹や体の強さを感じる事が出来ます。それにより、個々の身体の歪みを起こす原因となっている部位や歪みを修正するために必要な運動なども見つける事が出来ます。
更には、安定した体幹を感じる事ができることによって、身体に身に付ける様々な商品の効果や姿勢保持への弊害も簡単に確かめる事ができます。
多くのふくらはぎや前腕を圧迫するような商品は、心臓への負担ばかりか、運動時の体力の消耗や怪我などを引き起こす要因となっている可能性があります。
女性のむくみ防止やダイエットに向けてのスパッツ、ジョギング時に足元に付けているゲートルや前腕に付けているサポーターなどによって、圧迫を感じている様なら、心肺や筋肉、関節への障害を引き起こす事が考えられます。美容やスポーツの効果を高めるつもりが逆効果になるかもしれません。簡単にできるテストがありますので、一度試してみると良いと思います。ゲートルやスパッツを片側だけに付けてプレーを行ってみてください。圧迫した側の筋疲労が激しく、こむら返りや痙攣などの症状が現れやすくなっていることを感じるでしょう。
日よけや体温調節の為のソックス程度なら良いのですが、筋肉の圧迫は、身体全体の姿勢保持力を低下させ、余計な運動筋を使わなくてはならず、体力の消耗や筋疲労、関節障害などを起こす原因となります。