第9回 「腰痛症」
更に最悪な腰痛の原因として、履物による姿勢保持力の低下が上げられます。
靴業界の過去のコンセプトによる履物の流行が、立ち続けられない子供たちや歩き方の崩れた若者を増やしてきたように感じます。
勿論、年配者の杖の使用や猫背や膝が前に抜けた姿勢を引き起こしたのも、現代のシューズの大半がシューズ内に足裏に合わせた凸部を作る事でフィット性を高めようとした事に起因していると思っています。
フィット感の高いシューズ、それが逆に、足底腱を慢性的に押し上げてしまい、腱が弛緩させられることで身体を支える姿勢保持筋の活動を妨げ、身体を歪ませているといえます。
甲の抑えの強いシューズや足を隙間なく巻き込む形状のシューズも同様です。
足関節の可動を巻き込みにより阻害し、身体の腱を弛緩させてしまうことから姿勢保持を困難にするばかりか、腰痛症の引き金となる歪みや過度な筋疲労を引き起こすことが考えられます。
一般的に、病院や治療院での対応は、痛み止めの注射、薬、冷温湿布、電気治療、コルセット、運動療法、マッサージや施術といった所でしょうか。
身体に負担をかけているのは重力であり自重ですが、重力に対しての対処はどの様に行うのでしょうか?
身体の歪みを矯正して、継続させるための手段はあるのでしょうか?