第10回 「美姿勢と脚部の関係」

内がえしと外がえし
内がえし
踵が回内(踵が身体の内側方向に入り、上から足を見た場合に、踵の内くるぶし側が見易い状況)している場合に、足部の内がえし【底屈(足首が伸びやすくなる)内転(爪先が内側を向き易くなる)甲の回外(足の甲が身体の外側に向き易くなる)】の動きが強くなります。
更にO脚や内股と連動した場合、内がえしが更に強くなり、外見上のO脚度合いも強くなり、外側縦足弓(外側のアーチ)が崩れる為に、内反小指や足首損傷、腰痛等の原因となります。
外がえし
踵が回外(踵がからだの外側方向に出て、上から足を見た場合に、外くるぶし側が見易い状況)している場合には、足部の外がえし【背屈(足首を曲げやすくなる)外転(爪先が外側を向き易くなる)甲の回内(足の甲が身体の内側に向き易くなる)】の動きが強くなります。
更にX脚や外股と連動した場合、外がえしが更に強くなり、外見上のX脚度合いも強くなり、内側縦足弓(内側のアーチ)が崩れる為、外反拇指、膝痛や腰椎・背筋等の痛みの原因となります。

綺麗な姿勢や歩き方を実践するには、足部の向きや踵の向きが重要となります。
ヒールの極端な片減りやヒールで歩く時に、綺麗に膝を伸ばす事が出来ず、膝を曲げて猫背で歩いているのも、この脚部の向きや骨格形状による場合が殆どです。
足部の内がえしや外がえし、踵の回内、回外が強くなると靴底より足首部分が内外にずれてしまいます、靴底の減り方が左右で違うのは、この事が原因です。

また、少し前に流行ったムートンブーツ(ペコスブーツ)でもブーツの立ち上がりが柔らかい為に、踵が靴底より、内側や外側に落ちてしまい、歩いている女性を見かけます。
足部の内がえしや外がえしが原因による現象です。

自分は元より周りの方まで明るくする美の世界、ファッションとは言い難く、その歩き方を見ていると、その後に起きるであろう障害に心配すら感じてしまいます。
将来に向けて、外見上のファッションや「カッコイイ」「カワイイ」だけでなく、本質的な身体バランスを考えた姿勢の見直しや履物を見直す必要があります。
少しでも早くこの事に気がついて意識し、行動に移す事により、健康は勿論、美容や精神的な安定と満足感を感じる事でしょう。

姿勢の悪い方やだらしない歩き方をしている方が、どのようなブランド品や高価なファッショングッツを身に着けていても、品や高級感すら感じられません。
バランスの取れた歩き方や綺麗な立ち振る舞いは、身に付けたアイテムをより質の高い物に感じさせます。
綺麗な姿勢や立ち振る舞いは、自己管理と豊かな心の中から現れる物と思います。
自分自身の身体バランスを管理する事は、姿勢や身体の動きをコントロールする事であり、心の豊かさや余裕は、自分だけでなく周りの方に対しての思いやりや気遣いとなって現れるものです。