第10回 「美姿勢と脚部の関係」
「O脚とX脚」
美しい容姿というと必ず「すらっとした足」という言葉が浮かびます。
美脚 = ナイスプロポーションといった所でしょうか・・
一昔前では、八頭身の美男美女なんて言っていたのが、今や九頭身のスタイルとなり、憧れるどころか、細長く伸びたスタイルの変化に驚くばかりです。
小顔で高いヒールを履いているので余計に感じるのかもしれませんが・・・
人間は高い所の物を取る為に、外敵や獲物を見る為などの必要性から四足から二足歩行に進化したと言われています。
この九頭身といった変わり様は、何の為の変化なのでしょうか?
食生活や生活環境の変化で、東洋人も欧米人に近いスタイルへと変化してきていますが、ただ上に伸びただけの様に思えてなりません。
また、テレビや雑誌を飾る、素敵なモデルの多くはO脚です。
ステージでのパフォーマンスや写真映りを意識する為に、足をクロスして歩いたり、立ち振る舞いをしている仕草を見るたびに、将来起こりうる脚部のO脚による関節障害を考えてしまいます。
両股関節の幅(足の付け根)で歩く事が、脚部骨格に無理なく自然な歩き方なのですが、1本のライン上を綱渡りの様に足を交互に外からまわして歩くモデルウォークは、足元から股関節に至るバランス軸を変えてしまう為に、膝や足首の関節障害を引き起こす要因となる可能性が有ります。
一般の方でも同様に、モデルウォークや脚部のクロス立ちをしているとO脚をさらに悪化させてしまうことになります。
一般的なモデルは、筋力が少なく、比例して体重も少ない為に特に気にしていない方が多いのかも知れません。
しかし、体重の増加や筋肉疲労によって、一度でも関節を痛めるといつしか慢性化して、関節障害により歩く事が辛くなる日が来る事も考えられます。