第7回 この現実を理解できますか?

どの医学書にも、足裏の踵骨、拇趾球、小趾球の三点を支持する事で人間は立つことが出来たと伝えています。

また、その間にある足弓(アーチ)と呼ばれている足部の関節群があります、このアーチは靭帯(腱)により、アーチの形状を保ちながら必要に応じて、上下に可動することで、止まっているときのバランス保持は元より、運動時の骨盤の移動や回旋といった動きを始動しています、また、その足裏からの腱運動を行うことで下肢の筋肉が活性し、心肺機能の補助となる静脈、リンパ、水分の循環促進を行っています。

足裏のアーチの構造とは一般的に「門」または「橋」の事を指しています、二つの支点が土台となり、中に空間がある事を意味しています。

でもこれでは正確ではなく、やはり「弓」だということを理解していただくと、何が大切であるかを理解できると思います。

「弓」には「弦」があり、「弦」があるからこそ「弓」が弓としての役割を果たしています。

「門」「橋」の様な足関節群のアーチ形状だけではなく、「弓」であり、「弦」である靭帯(腱)が張る構造で作り上げられるアーチだからこそ、役割を果たしている訳です。

更には「門」「橋」の空間を埋めてしまう構造など足の機能は元より、その呼び方も不適切としか言えません。

このように「弦」の動きを押えてしまう構造は、最初は張りを持ちますが、慢性的な筋弛緩を引きおこし、姿勢保持は勿論、骨盤移動も足部から行えず、無理な大腿骨の回旋や股関節運動となります。

当然、下肢、膝関節、骨盤に至る運動障害が起こり、変形性膝関節症や腰痛症、血行不良からの冷え症やむくみ、心疾患まで影響してしまいます。