第8回 頭部のバランス保持反応で肩こりや頸椎の凝りが起きる

人間の姿勢(骨格)は土台となる足部の支点保持によって支えられ、骨長の長さや曲がり等によって骨盤位置が前後左右に誘導されて、左右のどちらかの側に位置しています。

一般的に腰椎は軸足側に傾き、微妙に左右どちらかへの回旋が起きています左右仙腸関節での骨盤骨の前後差から起きる場合や骨盤の左右前後傾斜差によって、腰椎からの回旋が始まる場合もあります。

立位のバランス保持は、基本的に足部によって骨盤位置を調整する事によって行われていますが、腰椎の前後左右への傾き度合いや回旋度合いによって胸椎が腰椎と逆方向にバランスの補正を行っています。

更に上体の傾き度合いに対して最終的な前後左右へのバランス補正を頭部が行っています

この頭部の傾きは、遺伝による骨格による場合や生活習慣によって後天的に起きる場合がありますが、スマホやPCで長時間、頭を前に出してストレートな首になる場合、主眼や聞き耳の関係、奥歯のかみ合わせによっても頭部の傾きや回旋が起きています。

体の傾きと同方向の頭部の傾きにより肩こりが出る場合には、頭部を支える為の腱の慢性的な保持により、反対側に肩こりが起き易く体の傾きと反対方向に頭部が傾く場合には、同方向の頸椎部分に頭部の重さを支えることによる凝りが発生しています。

体のバランス補正からの起きる頸椎の痛みや肩こり解消の為に頸椎や僧帽筋に対して対処を行い、肩関節の可動範囲と腕の動きの間違いから起きる肩こりに関しては、肩甲骨周辺への対処が必要となります。痛みを和らげて、楽にさせる事が優先事項なのですが、骨格からの問題である為に、残念ながら根本的な解決になってはいません。

内臓疾患や他の疾病以外で、体のバランス保持から起きる首の凝りや肩凝りを根本的に改善する為には、下記の様な姿勢改善の考え方が無い限り、姿勢保持反応からの各種の凝りは発生してしまいます。

1 腰椎角度・回旋を調整する為の左右骨盤位置の中央に向けての改善、骨盤回旋の足部や

仙腸関節からの左右骨盤の前後傾角度差を調整する

2 胸椎・頸椎が自由に姿勢保持反応を起こす様に可動域の調整する

3 座位での上体が立位同様に鉛直方向に対して整う様に調整する

4 視覚、聴覚、歯の嚙み合わせから起きる頭部の傾きや回旋調整を指導する

楽座衛門とB-TRを活用した、姿勢改善と姿勢を継続させる効果により、根本的な骨格の調整と無理無駄の無い身体、首凝りや肩凝りのない生活へと導けると考えています。