歩行時の上体の揺れ、理由と直し方

今回は「歩行時の上体の揺れ、理由と直し方」についてお話したいと思います。

現代人は様々な弛緩を引き起こす要因(フィット感の強いシューズ、ふくらはぎや前腕の締め付けが強い衣類など)から元々の骨格形状からの歪みがひどくなる傾向があります。

左右どちらかの足を軸足として骨盤が上に位置して生活しています。その関係から上体は反対側に傾斜した姿勢となり、どなたも左右への傾き姿勢となって暮らしています。

その関係から筋力の衰えた方ほど、歩行時に頭部や上体の揺れが起きています。
この揺れは傾きに対して姿勢を戻そうとする反応から起きています。
例えば、右に軸を持った方は上体が左に傾きやすく、歩行時に左足に乗り込む動きとなり、右足に乗る時に頭部や上体を戻す動きとなって表れます。

綺麗な歩行をしている様でも、後方から見ると揺れの大きい方も沢山見受けられます。
筋力の衰えだけでなく、凄い筋力を持ったアスリートでも体が弛んでいると上体の揺れは起きてしまいます。

腹圧を強めて真っ直ぐな姿勢で歩くという方法もありますが、これを意識し続ける事は大変なことです。でも、上記に書いたような体の傾きで起きている事なので、実は簡単に揺れを止めて歩く事ができます。

上体や頭部の揺れを無くして歩く方法は、先ず、自分の軸足を知る事です。
いつも荷物を担ぐ側、シャツやズボンに手足を先に入れる側、片足で立ちやすい側が凡そ軸足とお考えください。

その軸足側の手の親指を上に向けて立ち上げて歩きます。揺れの大きい方は、手のひらを見る様な動作で親指を外側に傾ける事で揺れを止める事ができます。
これは、手で軸足に上体を乗せたまま維持させる誘導運動です。
ご自身の左右がわからない場合には、交互に親指を上げて体の揺れ具合を確認してください。

年配者や体の弱った方で歩行時の揺れが多い方が周りに居られたら、是非教えてあげてください。この体の揺れは体の緩みから疾病や免疫力の低下にも繋がっています。
揺れの無い綺麗な姿勢でいつまでも歩き続けてください。

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