第10回 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と姿勢や歩行との関係
10月20日は世界骨粗しょう症デーと言われています。
世界中で関係医学者が集まり、この問題解決に向けて研究成果を発表している様です。
日本でも骨粗しょう症患者数は、1300万人(2015)と推測されている様です。
男女比は、女性の方が多く、特に50歳以上の女性はホルモンの関係から、骨への吸収や形成を助けるエストロゲンの分泌量が極端に少なくなる為と言われています。
単純に骨のカルシュウム不足と考えがちですが、乳製品の消費量の多い欧米や北欧の方の骨粗しょう症比率が日本の数倍も有る事から、一概にカルシュウム不足とは言えない様です。
食生活や適度な運動を行う事も勧められていますが、先ずは4回、9回のコラムでも伝えている歩行から見直しては如何でしょうか。
シューズの影響から踵からの着地による歩行が普通に行われていますが、この歩行は体の弛緩を引き起こし、骨粗しょう症や変形性膝関節症には、非常に危険な歩行と言えます。
足首関節、膝関節を弛緩させる歩行が脚部の関節の働きを壊してしまう事は勿論ですが、特に骨粗しょう症に関しては、脚部の骨に縦の負荷が掛かる事が理想なのですが、脚部の関節が弛んでいる為に、多くの高齢者は歩行時に脚部が真っ直ぐ伸ばして体を支える歩行が出来ていません。
骨は重力からの負荷を縦に受ける事で強い支えとなるだけでなく、骨は、骨吸収(破骨細胞)と骨形成(骨芽細胞)が繰り返し行われる事で骨を活性させています。
然し、脚部の骨が関節の弛みによって曲げられている状態が続くと骨への縦の負荷を掛けられない事から骨の循環や骨密度も低下する事が考えられる訳です。
更に、骨粗しょう症からの骨折で一番多い転倒からの大腿骨骨頭の骨折は、骨密度の低下と共に体の弛みから骨盤が後傾する事で、股関節の可動範囲が前側だけになり、転倒した際に股関節の後方側に負荷が掛かり易く、大腿骨骨頭の骨折に繋がっていると考えられます。
骨粗しょう症のサプリメントなども多く出回っていますが、それよりも先に体の弛みや姿勢の曲がり、ゆがみの改善を多くの高齢者にご提案してください。
B-TRインソールと楽座衛門が、今まで知らなかった体の反応やストレスの無い姿勢に導いてくれる事を是非、教えてあげて欲しいと思います。