2020コラム 第2回「楽座衛門」を活用した姿勢改善、保持療法

綺麗な姿勢を築くには、骨盤の位置や傾き、回旋方向などを整える必要があります。個々の骨盤の位置や傾き、回旋方向などは、足部の姿勢保持反応によって形成されています。
その関係から足部に対して姿勢保持反応を高めるアプローチを掛けない限り、体幹や部分的な療法を行っても、生涯的に姿勢は改善しません。
更に、日本人は世界的にもトップレベルの座位生活を送っています。
足部によって築かれた骨盤は、足部の調整だけでは立位の調整に過ぎず、全く同様の重力を活用できる理論での座位調整が必要になります。
解剖学からの骨格に対して物理的な調整をするには、残念ながら手技ではできません。
理論と機能を引き上げる道具を使用しない限り、生涯に渡り綺麗な立位や座位を維持継続させることはできません。

大切なのは、腰椎がどの方向に傾きや回旋をもっていて、胸椎に影響を及ぼしているのかを知ることです。「楽座衛門」を活用した様々なテストを行うことで、重力に対しての体幹や腰椎の状況を知ることが出来ます。
その傾きや回旋を修正して、個々に適した腰椎の立ち上がりを築く事で上部の胸椎や頸椎が姿勢保持反応を起こし、結果的に無理無駄のない楽な位置へと無意識なバランス保持反応が起きる事から、座位での姿勢が、B-TRの三点バランス保持理論の骨盤や上体の考え方と同様に鉛直方向に整った身体に変化します。
鉛直への姿勢誘導を行うことで、歩行困難者や座り立ちが大変な高齢者であっても、鉛直な軸に近づくほどに運動が楽に綺麗に行えるようになります。
無理のない身体、綺麗で強いパフォーマンスを持った身体は、鉛直に近い体で姿勢保持筋の活用が少ないレベルで対応できている体です。総筋肉量に関係して、少ない姿勢保持筋で強い体幹やバランス感覚が持てると、アウターマッスルが十分に活用できることから、運動能力の向上や潜在的なパワーを生かすことが可能になります。
また、車椅子で生活されている方や脳梗塞患者のリハビリにも重宝されています。無理のない座位は、股関節への偏ったストレスを無くして、脚部の循環促進にも影響します。
様々な環境で、無理無駄をなくすことから身体に掛かるストレスは、大きく軽減します。
バランス理論の理解と共にご活用いただき、多くの年配者機能向上やアスリートの潜在的な運動能力の向上にお役立てください。
詳しくは、「楽座衛門」に関するコラムや教材をご覧ください。