第9回 活動時の姿勢保持筋の弛緩について
体幹とは自身の背骨を中心とした軸であり、上体や姿勢を脊髄反射による無意識なコントロールが出来ているかです。無意識な中で、腱や筋膜が姿勢保持反応を行うことで、安定した強い体が築かれています。そして緩みやすい体幹を常なんていした軸を作る為にも、常に
体幹の反応を作る事ができる、足裏からの腱や靭帯の緊張が必要となります。
ソフトコラムにも書いたように、スポーツを行う直前のストレッチや柔軟運動は傷害を起こし易く、薦められません。アメリカでは数年前から話題となり、日本でもようやくドクターやスポーツトレーナーが警鐘を鳴らし始めました。
昔から運動前には怪我をしないように各関節を良く動かして、様々な筋肉をストレッチするように言われてきました。実はこれが、身体の弛緩を引き起こして、スポーツ開始後の怪我の発生や最初からパフォーマンスを引き出すことが出来ない原因となっていた訳です。
これまで35年以上、足元やインソール、シューズを研究して、辿り着いたのは、人間の二足歩行の原点であった足裏の三点支持と足底腱からの姿勢保持でした。
オーダーメイドインソールを開発し、その後にベーシックな既製品となる三点バランス保持インソール、B-TRを作り上げたことにより、このインソールが体幹を感じさせ、体の弛緩や伸展による反応がどのように起こるのかを教えてくれました。
今では、足裏の腱が適度に張った状態で体の姿勢保持筋をコントロールできることが、怪我をしないでパフォーマンスを発揮できる唯一の方法であると確信しています。
簡単に緩んでしまう体幹は、常にリセットしていることが重要です。足裏の靭帯から姿勢保持筋に働きかけて、安心安全なスポーツや生涯をお過ごしください。