第12回 腕の可動域は足部の靭帯が影響している

通常、右足上に骨盤位置が近く、右軸を持った骨格形状(体型)の方は、右肩で荷物を担ぐ事や右腕で、重たい物をもつ事が得意で、右腕の動きが上に上げやすい特徴もありますが、上体のゆがみから右肩が前後又は外側に移動した姿勢になると、基底面や軸から外れる為に物を持つことに負担を感じるようになります。
逆に左肩が右軸に近くなった場合には、左肩で物を担ぐ事も、重い物を持つ事も負担にはなりません。
但し、このような場合、胸椎からのバランス補正が強く行われている状況で骨盤位置と両肩の左右への
ズレが起こった結果です。

理想は、鉛直な一軸のポジションですが、一般的には左右どちらかの軸をベースとしながらも、前後左右の姿勢を安定した位置にキープさせることが腕の動きを自然に可動させて、痛みやストレスを発生させないことに繋がります。そして、その為には足元からの運動を引き起こして骨盤の位置や向き角度を安定した状態に保つことが望まれます。
足裏のアーチを築いている靭帯が、適度な張りを持つことで、足元の揺れが無くなり、骨盤位置が正しい位置に誘導されます。

現在、しっかりした足元や体幹・体軸を感じられるインソールは、三点バランス保持によるB-TRインソールしか考えられません。残念ながら、国内にある一般的なインソールは、フィット感を求めたものが主流であり、ギブス的な要素で足を包み込むものばかりです。ギブスや青竹踏みに数カ月も乗っていたらどうなると思いますか? 足部の中足骨は骨折し、慢性的な腱の弛緩から降りた瞬間に膝が前に緩んで出てしまうといった弛緩現象が起きてしまいます。
フィット感 = 気持ちが良い = 弛緩 = 危険(活動時) 人間の活動時は、常に危険と対処する為に、腱の適度な張りが必要で、バランス保持反応が高いレベルにあることが望まれます。

足元から骨盤をコントロールして、その骨盤から上体がバランス保持を行い姿勢が成り立っています。
上体の姿勢により肩位置や肩甲骨の動きが決まってしまい、腕の可動域に影響しています。
いつまでもストレスが無く動ける体を維持する為にも、もっともっと足元を見直してください。

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