第7回 重心の前後バランス

人間の重心位置は、足元から男性で56%から57%、女性で55%から56%に位置していると言われています。男女の身体機能に関わる骨格の違いと思いますが、現在の女性は昔と比べて8頭身、9頭身などのモデル体型と言われている姿勢まであるので、単純な身長や質量の割合だけでは判断できないように感じます。

種族を守り子孫を残す役割のある女性は、足が長くスタイルの良い姿勢であっても重心位置は同じ身長の男性と比べて低い位置に有るのかも知れません。また、男女だけでなく、人種や生活習慣によっても骨格や筋肉に違いが現れ、重心位置は微妙に変化すると思います。

 

一般的に身体の重心は、おヘソの少し下にある丹田とも言われますが、その位置は、骨格形状の違いによって、数種の体型となり、足元の土台(基底面)の前後左右のどちらかに片寄った位置にあります。そして、重心は左右の片足でのバランス保持位置(片足時に足裏の重心を感じている位置)を結んだライン上を移動することでバランス保持を行っています。

姿勢保持の為に無意識に行っているこの重心の移動量が多い方は、余計な筋肉負荷が必要となる為に疲労や体の歪みの原因になります、また重心の移動量の少ない方は、少ない筋力で姿勢保持を可能として要る為に、立ち疲れや腰痛、肩こりなどの疾病が起こりにくい姿勢という事になります。この重心位置や姿勢を見極める事で、前後の姿勢保持力の強弱や左右差、足部の前後バランスに対しての足部の対応能力などを知る事が出来ます。