第1回 四足から二足歩行へ

更に二足で歩行を行うためには、片足立ちでの安定が保たれなければなりません、踵骨という大きな重さを支える土台と同時に、拇趾球、小趾球という足裏の支点が反応し、足裏が三点支持となった事により、片足立ちが可能となり、歩行へと繋がったと言われています。

グリップ力を高める為の足爪や衝撃を吸収するための肉球ではなく、足関節全体が、足裏の靭帯により、足裏のアーチ(足弓)と呼ばれるような形状となり、姿勢保持は元より、衝撃吸収、推進力といった機能を持ち、その機能が働くことによって、「第二の心臓」と言われる静脈やリンパ・水分を心臓や上部に引き上げる循環促進効果という大切な役割も、二足歩行となった人間には必要となった機能ではないでしょうか。

足元が安定し、足元によって骨盤の位置や動きをコントロールできるようになると、更に鉛直で楽な姿勢(重力に耐えられるように真っ直ぐに立ち上がった姿勢)となる為に、骨盤や股関節に90度以上の大きな角度の変化が現れ、哺乳類の特徴でもある重たい頭部を支える為の背骨のS字変化や頸椎の傾き、前足が腕となり、物を持てるような変化も起こりました。