2018 第8回 表情と顔の歪み・弛み

表情と顔の歪み・弛み

顔は下を向くと老けた顔になり、上を向くと若々しく見えます。下を向く事で顔面の肉が弛み易く、上を向く事で顔面を引き上げる筋肉の働きが起こるからですが、顔の歪みや弛みを顔のケアだけでなんとかしようと考えてはいませんか?人間は、顔を傾けただけでも噛み合わせが変化します、それと同様に常に掛っている重力により顔の肉も下に向かって落とされているという事です

 

例えば右側に頭が傾いた場合に、顔の左半面は張りが出て、右半面は弛みが出やすいという事です。顔のケアは大切なんですが、上半身の姿勢の崩れは、頭部に最終的なバランス保持をさせる原因となります。左右どちらかに傾いた頭部や猫背になって首が前に出ている状況、上体が後ろに反り過ぎて起こる顎関節症等、歪んだ上体の影響で頭部が変化して、顔の歪みや・弛みの原因となっている事も沢山あります。

 

顔の歪みにも、前項でも書いたとおりに、頭部のバランス保持や主眼・主聴耳の影響が表れます。、誰でも効き目や聞き耳を主体に物を見聞きしている状況が続く訳で、必然と頭部の傾きや回旋が起こり、頭も正面から左右どちらかにずれて傾く事も表れます。これが一般的で自然かもしれません。但し身体の左右への傾きが強くなると、前にも書きましたが頭が傾き斜視が起こります、物を斜めに見る癖が付いてしまうという事です。

 

頭の傾きが当たり前になってしまうと、見えている世界も当たり前となり、当然、身体のバランス感覚もその状況が、その方にとっての標準となってしまいます。当然、頭部の傾きが顔や表情にも現れます。特に顔には健康状態や精神状態が現れます、歪んだ身体をしていると筋肉痛や内蔵疲労・眼精疲労・血行障害を起こし易く、顔の歪みや弛みの原因となってしまいます。

 

常に良い姿勢でいる事を心がける事は勿論ですが、表情筋を活性させて、若々しい顔を創る事も忘れないでください。嫌な思いや怖い顔をする時には顔の中心に神経が寄ってしまいます。でも楽しく笑っている時や気持ちが大らかな時には、顔面全体が張ったり、緩んだりした状態になり、顔に様々な表情が現れています。この基本的な顔をデコレーションしている表情筋について、少しだけ疑問もあります。それは、基本的な顔の骨格は、遺伝をベースに築かれます。ですから頭蓋骨から生前の顔を復元するという技術も考えられる訳です。

 

でも、動物は小さい時から目の前にいる親の顔に似るという話です。これは表情筋が顔の変化を無意識に真似をしているという話です。体つきは母親似なのに、顔は父親似なんて話やペットと飼い主の顔は似るなどという事もよく言われます。もしそうであるとしたら、表情筋が起こしている顔の変化と思います。

 

元からの顔の変化はともかく、意識して表情や顔の張りを築く事は出来ます。身体バランスを整えて、足元から姿勢よくなる事で顔の歪みや弛みを少なくして、血行の良い身体を作り、顔の張りと共に肌を健康に保つことは出来る事です。姿勢の悪さやゆがみは、メンタル面に於いても、自律神経が不安定な状態となり、皮膚や精神面での異常が現れます。うつむきにならず、健康的に前を見る事の出来る姿勢や頭部を維持するには、伸展系の筋膜リレーへの刺激が必要です。まぶたを上に引き上げる動作や舌を上あごに上げる動作、横隔膜を上に引き上げる動作など、伸展系の身体を起こす運動や意識が、健康な姿勢と健康な精神を築くベースとなります。

 

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