第11回 究極の履物とインソール
ファッション性を優先するか? 機能性を優先するか? 価格帯を優先するか?
大方のユーザーが靴選びを行う場合の判断基準です。その考え方には、プライスパフォーマンス(価格との付加価値)が要求されます。上記の要素による選択が行われ、この要素の優先順位に見合ったものが、そのユーザーを満足させる商品となります。
そして、メーカーもまた、このような要素に分けて材料の選択や価格設定・デザイン・販売方法などを変えて、マーケットに合わせた商品戦略を展開しています。
ファッションを優先した場合、機能は後回しになっているのが常、外見的な高価さや奇抜性、そしてなんといってもブランド力による名前からの高価さや安心を感じさせる満足度が重要なポイントとなっています。
機能性を優先して選ぶ方は、ファッションな要素よりも自身の活動の中での可能性を感じられるかにあり、スポーツや美容の場合、どこまで自身のパフォーマンスを引き上げられる靴なのか、それがフィット性なのか、耐水性なのか、軽さや通気性・グリップ力等、様々な要求を満たしてくれて、尚且つ、それなりの価格、そんな所でしょうか。
過去から現在に至るまで多くの職人が、様々な機能を求めて、靴作りを行ってきていますが、
今までに人間にとって理想と思われる靴は出来たのでしょうか? 私には、未だにそのような靴は出来ていないように感じています。では、本来人間の持つ特性を生かすことのできる理想の靴とは、どのような靴なのでしょうか。