第4回 靴の弊害と足部運動について

私は、現在、世の中に流通している靴の大半が体にとって弊害をもたらす機能や形状をしたものと考えています。

靴メーカーの靴の考え方は、よりフィット感を高めて、カラーやデザインなどのファッション性を持たせる事が重要で、人間の足の機能や安全性を第一に考えた物ではなく、靴を販売する為に考えられた商品となってきていると思っています。

下記に上げる内容は、靴メーカーが求める販売を高める為の機能・構造です。

 

1 足裏のフィット感を高める為に、土踏まずや足裏のアーチ部分を盛り上げた構造

2 踵のホールドを高める理由からかかとの周りを立ち上げたカップ構造

3 足幅よりも内底の土踏まず当たりの幅が狭くなっている構造

4 足の甲を上からしっかりと押える構造

5 代謝効果などを売り文句に、靴底が不安定になった構造

6 歩きやすさと称して、爪先が上に反り上がった構造

7 靴底全体が固い構造

8 足全体の包み込みが強い構造

 

上記の構造を持った商品は、普通にシューズショップやスポーツ店に並んでいる商品で、足と靴との一体感を高める事で、フィット感や強度、軽さなどの商品特徴を持たせている商品です。しかし、この一連の構造が姿勢を維持している足裏の靭帯や腱の働きを妨げてしまい、運動を行う為の体幹や姿勢保持筋を弛緩させてしまい、危険な状況を作っている事は、殆んど知られていません。