第2回 良識の啓蒙がビジネス拡大のカギ

現在、世の中に広まっている履物は、略、全ての商品が足裏のアーチに対して凸部を持ったフィット感を重視した構造や足部の中足骨を巻き込んだ構造となっています。
更に、女性のヒール構造は、踵を上げた不安定な履物の上に、土踏まずや横足弓の中央を持ち上げた構造やファッション性から足先を狭くした構造の商品が多くなっています。
アーチを形成している靭帯の伸展運動や足部の関節の可動を妨げてしまうと、身体の姿勢保持力は勿論の事、運動障害や血行障害、様々な疾病や足病に繋がってしまいます。

人間にしか無いといわれている足部のアーチは、アーチ間の靭帯の伸縮により上下運動を起こしています。
またその運動の事を「第二の心臓」といい、循環促進効果により心肺機能の補助的な役割も果たしています。
世の中の誤った履物を使用することで、身体は疲れを感じやすくなり、様々なストレスも増えているのが現状です。
それでも、多くの履物メーカーは体感的なフィット感や重さを軽量化することで、販売拡大の要素としています。
結果、履物の内底は更に持ち上がり、アーチ中央部の靭帯に対しての無駄な圧迫による靭帯の弛緩が行われてしまう訳です。