第6回 「筋緊張・筋弛緩」

また、歩行時や上体を動かして身体に揺れが起こると、背骨を軸とする上体の揺れは、即座に「筋弛緩」を起こしています。
この筋弛緩をそのままにしていると身体の歪みや揺れが大きくなり、姿勢保持の為に使う筋肉量が多く必要となります。
この事が単純な慢性疲労や腰痛、関節痛の引き金となっている訳です。では、どうすれば解決できるのか、緩んだ身体を瞬時に緊張させ、体軸や体幹をしっかりとさせる事が出来るのか、答えは、無意識の中で、身体の姿勢保持筋に瞬時に張りや反応を作る事にあります。

難しい事ではありません、人間が本来もっている機能である足裏の各アーチを反応させる事で解決します。各アーチから始まる姿勢保持筋群は、アーチの反応により筋に張りが起こり、身体の筋膜に刺激を与える事が出来ます。
例えば、操り人形を想像してください、
操り人形の糸が緩むと人形の姿勢は崩れます。
糸を元の様に張る事で、人形は元の様に操る事が可能となります。これと同様に、足裏の腱膜を張り、瞬時に筋反応を引き起こす事で姿勢保持が可能となっています。
但し、各アーチを下から持ち上げた補正や足型に固定した状況の靴やインソールでは、アーチの運動を阻害する為に、通常的に腱膜を反応させる事が出来ないばかりか、逆に、慢性弛緩により、姿勢の崩れや様々な疾病、生活習慣病等が発生することが考えられます。
現代人に多い、開帳足や外反拇指、内反小趾、偏平足なども、足底筋膜が弛緩した事により引き起こしている症状です。