第1回 「足裏と足の甲」

足の甲は、履き物との一体感を作る為に、適度に押さえる事が良い?
これこそ「常識」として、誰もが幼い時から靴紐(ひも)はしっかりと結ぶ事を親から言われてきたと思う。シューフィッターの方々も、革靴の紐は脱ぎ履きの際、解き結ぶ事を奨励している。より靴のフィット感を高める為に適度に締める事は当然の「常識」として指導されている。然しながら「良識」としての事実は、この靴紐を締める行動が足部アーチの引き上げ運動の妨げとなり、身体バランスの保持は元より、身体運動そのものを低下させている。
理想の靴紐を締める強さは、足の指を曲げた(甲が上に上げられた)状態で締める事をお勧めします。その位の余裕がないと足部のアーチの上下運動に支障が出ると言う事です。
また、理想の履き物は、足の足長や足囲が大切であり、誤った流行に流された履き物ではなく、「良識」な足に合った履き物を選ぶ事、次に甲部分の押さえや締めつけが強くない履き物が良いといえます。そして、靴紐を締めない様に結ぶ事で、履き物との単純なフィット感ではなく、足裏の大地への接地感が感じられる事でしょう。