第5回 「身体バランスの土台」
「足部アーチの役割」
◎内側縦足弓(内側アーチ)
足裏の踵骨と拇指球を結んだ内側に位置する足弓で一番長い足弓です。内側縦足弓の特徴は歩行時の振動吸収と蹴りだす役割を持っています、立っている時には前後のバランスを保持する役割も果たしています。この足弓が崩れると偏平足、外反拇指、足底腱膜炎等の症状や足部の外がえしが強くなり、外股の傾向や内足靭帯等を痛め易くなります。
◎外側縦足弓(外側アーチ)
足裏の踵骨と小指球を結んだ外側に位置する足弓で二番目に長い足弓です。外側縦足弓の特徴は歩行時に踵から徐々に掛る荷重を受ける役割と拇指球側に押し返す役割をしています。立っている時には、身体の外側へのバランスを保持する役割をしています。この足弓が崩れると内反小指、足部の内がえしが強くなり、内側縦足弓が過度に高くなる(ハイアーチ)等の症状が現れ、外側体側方向への姿勢保持が困難となります。
◎横足弓(横アーチ)
足裏の拇指球と小指球を結んだ横に位置する足弓で、長さの短い足弓です。横足弓は外側と内側に荷重を移動させる役割と、主に片足での左右バランス保持の役割を果たしていますこの足弓が崩れると片足時の左右バランス保持が難しくなるばかりか、内外の縦足弓の動きを制約してしまい前後バランスや歩行時の蹴り出し運動が弱くなります。
また、足指の付け根にタコや魚の目といった症状が出るのも原因の一つです。