2020コラム 第8回 外反母趾・内反小趾の原因と改善運動指導


遺伝による骨格形状から運動特性が現れます。特に歩行スタイルは顕著に現れています。
その関係から外反母趾や内反小趾といった足趾の痛みや形状変化が起きています。
重心の歩行ライン上での過重負荷が、足部の支点保持力、姿勢保持反応の方向や押し返しが弱くなった時に発生する足病の一種で、痛みと形状変化が特徴です。
勿論、シューズによって後天的になる場合もあり、改善指導の一環としてシューズサイズや形状の選択も必要となります。
根本的な姿勢を改善させるために、B-TRを活用した足部の伸展機能や姿勢保持の為の押し返し運動を高める必要があります。
外反母趾も内反小趾も足部の内外への押し返し運動が弱くなり、結果として開帳足となっています。
足部の母指球や小趾球の押し返し運動を高める為には、足部の内返し、外返しの運動を意識的に行う必要があります。
また、歩行時には、体の骨格形状や誤った構造のシューズによる運動束縛が原因となって、踵着地による歩行や外向き足での歩行、内向き足での歩行が起きてしまいます。根本的な改善の為には、シューズを自分の足の形状に合った物を選ぶ必要があります。
内底の平らなシューズがB-TRとも相性が良く、姿勢改善や根本治療にも適しています。

シューズ内で足趾が自由に動く余裕がある事が、足部の内外のアーチを適正に育てます。

次に歩行時のつま先の向きと着地方法です。歩幅を大きくしないで、意識してつま先側から着地します、足の向きを真っすぐに前に向けて歩行する習慣を指導します。
この事により足部の内外アーチがしっかりと伸展し、土台が安定する事で姿勢保持が築かれると共に、足裏の支点保持が出来てくると足趾の外反や内反が改善して指が前側に伸びてくることが確認できます。
更に痛みや少しでも早く効果を求める場合、手の指を使った同側の誘導に大きな効果があります。外反母趾の場合、親指の内反や開く運動が拇趾の誘導に繋がります。
また、歩行時に痛みがある方は、手の親指を背屈または外転させることで、痛みは軽減します。
内反小趾の場合には、外反母趾と逆に手の親指を内側に折って、指先を少し外に開く様にすると足の向きと共に脚部が内側に締まった運動となります。