2020コラム 第7回 側弯症の原因と改善運動指導

今回は、これまで多くの治療家の先生からの質問を頂いている側弯症についての考え方や改善運動指導について説明します。
実際に関係治療院や公開講座などで、直接患者様の姿勢を見る機会も多く、全ての場合に共通して言えているのが腰椎から回旋が起きている事、そして回旋が原因となり、骨盤の前後左右への傾斜を鉛直方向への自身で修正する事が出来ない状況にあるということでした。
土台からの立ち上がった柱(腰椎)の角度や動きが、回旋が要因となり、慢性的な一定角度の硬直や姿勢保持に関わる体の拮抗バランスの崩れとなり姿勢悪化を作り出しています。
立位と座位で、姿勢改善の為に同様の骨盤の傾斜調整や腰椎に対してのアプローチは必要です。インソールを活用して、足部からの姿勢保持反応を高めていく事が重要なのですが、どうしても時間が掛ることも有り、平行して骨盤への同様の改善手法をとる必要が有ります。
坐骨調整シート「楽座衛門」による腰椎の回旋・傾斜への物理的な改善です。
この楽座衛門は、骨盤の向きや傾斜を座布団の厚みと向きの変化を調整する事で、腰椎の立ち上がり方向をコントロールできます。適正位置を選択して、無意識に使用しているだけで
も上体に変化が現れますが、楽座衛門を使用した上で、身体の前後左右の傾きや回旋を全て、拮抗させる運動指導を行うことで、側弯症の改善変化がより早く現れます。
楽座衛門を活用して、その場で、ある程度の姿勢誘導が出来るので、適正な使用方法と改善の為の拮抗させる運動を患者様に指導して、改善した姿勢をその場で意識させる事が大切です。
この姿勢改善の為に前後左右の腱や筋膜を拮抗させる運動は、全て、伸展(張り)により行います。縮まっている側の伸展は、側弯と前後弯・回旋を考慮して、どちらかの腕を相対する一定方向に持ち上げて、更にその状態で指先にまで感じるほどに張りを持たせる事です。
簡単な運動に思えますが、この伸展(張り)を持たせる運動が土台となる座布団やインソールの効果を一段と高めて、姿勢を継続に導くことが可能となります。
一定の違いを患者様に感じて頂ける事なので、一日数回の運動で良いので、インソールや座布団の上で、同様の運動を定期的に行うことで、綺麗な姿勢を築くという楽しみに変わると思っています。