第7回 「外反母趾・内反小趾」

■具体的な対処
先ずは、履き物を見直す所から始めましょう。
足や足の指に無理のない履き物を使用しない限り改善はありえません。
次に、姿勢改善の為にバランス理論によるオーダーメイドインソールの使用を勧めます。
骨盤の位置や傾きを補正して、足先に対して膝がストレートに向かう歩行に改善する事で外反母趾や内反小趾の状況を緩和し、適正な歩行と足部荷重の移動ラインができることで徐々に足指のストレスが無くなり足指の方向も改善してきます。

改善しなければならない内容とは
○履き物改善
成長期からの履き物の形状が足指に負荷がかからない形の履き物を使用する。
拇趾球から爪先に掛けての長さが短い靴や爪先の形状が小指側へ向いている靴は避ける。
靴のアーチ部分に盛り上がりがある物や靴の土踏まず付近の巻き込みの強い物は避ける。
足指にストレスの掛らない中底のフラットな履き物がお勧めです。

○重心前後位置改善
足裏の前圧を減少する為の骨盤位置などの改善が必要となりますが、施術や筋運動では、
姿勢の継続ができない為にオーダーメイドインソールによる姿勢改善が必要となります。
骨盤の前後傾調整、骨盤の前後位置調整 など

○歩行改善
踵骨の向きに準じて膝関節は前後に移動し、歩行を行っています。踵骨を爪先方向へストレートにする為の各アーチの角度調整(カンティング調整)が必要となります。
当然、歩行改善の為のオーダーメイドインソールを使用しての歩行づくりとなります。
横足弓の回旋調整、縦足弓のバネ運動の活性 など

○運動改善
足部の姿勢保持筋に対して、可動を高める為の運動を行う事も大切です。
今まで無理のあるヒールやパンプスで、各アーチが緩んで指が内外反を起こし易くなっている訳ですから、全てのアーチで伸展運動を行ってください。
足裏のアーチが上下運動を行い易くなる事で、指の向きや足指に対してのストレスが軽減していきます。

足先だけの外反母趾や内反小趾と思いがちですが、事はもっと重大です。
履き物は勿論の事、姿勢や歩行スタイルを改善しない限り解決しません。
まだまだ、一般的には知られていない誤った常識が横行している中で、本質的なバランス理論があり、外反母趾や内反小趾の改善は元より、足部を調整する事で姿勢改善や歩き方を改善できることなど知る由もないかもしれません。
人間の身体を解き明かした解剖学や物の動きを明確にした物理学、折角の医学、科学であってもファッションや流行には、負けてしまうのでしょうか。