2020コラム 第3回 膝関節の痛みの原因と改善運動指導

重力による負荷を姿勢はどのように受け止めているのか。
膝の痛みを改善させるには、先ずは体重のコントロールが大切ですが、それ以外にも足関節や膝関節、体幹の弛緩による緩みが大きな原因となっています。
膝の痛みを解消するために行う屈伸やスクワットが更に膝の痛みを悪化させている場合もあります。
自分の体の重さによって壊れた膝に、同じように体の重さを掛けて筋肉を付けようとする運動は逆に危険な運動です。
痛む場所が膝関節の場合、ウォーキングも好ましくありません。
前に向かってかかとから着いて歩く動作が、膝関節の弛緩も引き起こすために膝の安定どころか、更に膝の揺れや痛みが大きくなります。
理想の運動は、壁やデスクに手をついて、体重が膝に掛からないようにした中で、膝の裏を伸ばすように、膝関節ではなく足首関節の伸展運動を行います。
膝の裏側を伸ばすようにすることで、足裏から始まっている膝裏の足底腱に張りを持たせることが可能となります。
そのことにより膝の揺れはもとより膝関節を守っている筋肉や腱の働きが活性して、重さを乗せたときの痛みも少なくなります。
足部の背屈と膝裏の張りを意識した運動を行います。
足裏から膝裏に続く足底腱がしっかりと引っ張りによる張りを持つことで、膝が真っすぐに伸びる習慣が付いてきます。
重力により膝が曲げられた状況が、年と共に多くなり、体全体が緩んでしまいます。
足部の背屈と膝裏を伸ばし張りを持たせることが重要です。
また、足部の底屈運動による下腿のトレーニングも有効なのですが、つま先を伸ばす底屈は膝を曲げる動作と同様の腱である為に、受動筋のトレーニングとなります。
体の重さを載せないように足首を伸ばす動作と膝の軽い曲げ伸ばしを加えた動作が、体の重さが膝に掛かった時の対応している筋力や腱の張りを作ることが出来ます。
上記の運動は、体重が強く掛からないように丁寧な運動を行うことが理想です。
また、通常の屈伸ではなく腱の前後の張りを誘導していると考えて、ゆったりとした運動で行うことでより効果が高まります。