第5回 トライアングルテクノロジー

足部の縦アーチは伸縮により、足部の内返し(足首を伸ばして爪先を内側に向けて、足裏が見える方向に足首を返す運動)や外返し(足首を引き付けて爪先を外側に開き、小指側を引き上げる運動)を行い、骨盤の前後左右への運動や回旋運動を誘導しています。

また、横アーチは、左右の縦アーチと違い、支点間を靭帯で張る構造ではなく、縦アーチの内返しと外返しによる拇趾球、小趾球への負荷が横アーチの支点保持運動となっています。

俗に偏平足が良くないと言われるのは、姿勢保持力や足部の循環促進機能が働かなくなることによる、身体ストレスや足病、心肺や血流などの疾病に影響してくるからです。

偏平足とは、内側縦アーチの慢性的な弛緩や踵骨の回外によって起こります。

言い換えると土踏まずが落ちて足裏の肉によって立っている状況となります。

内側の縦に繋がる靭帯が緩められて、骨ではなく肉による姿勢保持となり、距骨はトライアングルゾーンより内側に外れた状況となり、足首が内側に倒れた姿勢となってしまいます。

結果、三脚同様の構造が発揮できず、姿勢の悪化と前記の様々な疾病が現れます。

開帳足も偏平足と同様に、前側の横アーチが機能せず落ちた状態です、三支点の爪先側の支えが面となり、三支点を結ぶ三脚の構造やトライアングルゾーンが壊れた状況です。